Aquascutum特集

遡ること1851年、アクアスキュータムは英国で誕生しました。第一次世界大戦より以前の産業革命の時代、雨の多い英国特有の気候でも紳士たちが羽織れるコートを、と考えたのがブランドの起源です。先人たちが真摯にものと向き合い、可能性を探り、その度に進化してきたアクアスキュータム。
伝統があるからこそ発展できることがある……
これまでのレガシーを引き継ぎながら、アクアスキュータムの歴史はこれからも続いていきます。

ブランドコンセプト

時代はヴィクトリア女王の治世真っ只中。産業革命によって工業化や都市化が進み、英国が世界経済の頂点に立っていた頃、ロンドンのなかでも高級住宅街であるメイフェア地区の中心街、リージェントストリートに、ジョン・エマリーという紳士服の仕立て職人が小さなテーラーを開業しました。

エマリーは、長い年月をかけてウール地に防水加工を施す研究を繰り返しており、ついに1853年にその画期的な生地を誕生させます。奇跡的ともいえる撥水性を持ち、常にしなやかなその生地には、ラテン語で「水」を表す「aqua(アクア)」と、「盾」を表す「scutum(スキュータム)」を組み合わせた、「防水」という意味を持つ造語・Aquascutum(アクアスキュータム)と名が付けられたのです。

当時の上流階級の紳士たちの雨の日の装いは、雨除けのケープを何枚も重ねたオーバーコートを着用するのが一般的。雨をはじく革新的な生地に瞬く間に注文が殺到し、アクアスキュータムの歴史はこうして始まったのです。

製品の特徴

国際成長が著しい1970年代、アクアスキュータムは1976年に125周年を迎えました。この周年を記念して作られたのがクラブチェック柄です。それまでコートの裏地には、タッターソールチェックやタータンチェックなど、英国伝統の柄を使用してきました。しかし、トレンチコートの評判とともに似たようなコートがあちこちで登場してきます。その為、アクアスキュータムとひと目でわかる柄を起こすことにしたのです。
英国のトラディショナルなブランドに共通するのは、時代の流れに順応しながらも、揺るがないブランドのアイデンティティを残すこと。そこで生まれたのが「クラブチェック」です。正統のブリティッシュスタイルにふさわしいアクアスキュータムの象徴として、コートを筆頭に様々なアイテムに活用されています。 

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